世界遺産から考える黒人差別

 先日、アメリカで南北戦争において南軍の英雄とされるリー将軍銅像の撤去をめぐって、暴動が起きた。その後、コロンブスも白人至上主義の象徴と言う人まで出てきた。

 そこで今回は、世界遺産に関連してアメリカの黒人奴隷について個人的意見を述べたい。最近、アメリカでは、黒人差別や奴隷制というものに対して過剰な反応を示しているように思う。リー将軍奴隷制という悪い制度があったいう歴史の教訓として残すという手もあるのではないか?厳密な定義がなされているものではないが、世界遺産にも負の遺産というものがある。これは、人類が犯した罪を教訓として人々の記憶にとどめておくことを目的としており、原爆ドームアウシュビッツ強制収容所があげられる。なので、リー将軍銅像奴隷制の教訓として残して人種差別という過ちを繰り返さないために必要であると思う。

 今回、アメリカの奴隷制と関連して1つの世界遺産をあげたい。『シャーロットヴィルのモンティチェロとヴァージニア大学』ある。モンティチェロはアメリカ独立宣言の起草者でアメリカ合衆国の第3代大統領トマス・ジェファーソンが自ら設計した私邸であり、ヴァージニア大学は、トマス・ジェファーソンが理想とする教育の実現を目指して設立されたものである。

ここで、大事なことはトマス・ジェファーソンが奴隷を所有していたことである。奴隷を持っていた人に関係ある私邸や大学が世界遺産に登録されているのである。もし、アメリカの人種差別や奴隷制に対して過剰な反応が続けば、この世界遺産も撤去されるのか?人類は過去に様々な罪を犯してきたが、その過ちをきちんと忘れずに学べばいいのである。それに、トマス・ジェファーソンがアメリカ独立に貢献したことも事実であるし、今回のリー将軍も様々な功績を残した人物であるようだ。だからこそ、銅像になったのであろう。世界遺産になったり、銅像にされたりするということは相当な歴史的価値があるからである。歴史の一部だけを切り取って悪とし、それを象徴するようなものは一切許さないという考えは極めて危険であると思う。それに、奴隷制を象徴するものをすべてダメとするのであれば、独立宣言から見直さなければならないのではないか?